学校風土尺度

学校風土(School climate)とは?

学校風土が良いことは、児童生徒の行動上の問題の改善だけでなく、学業成績の向上にとっても、最も重要な要因の1つであることが、諸外国における研究から分かっています。
学校風土は、一人一人の児童生徒、教職員の感じ方であり、個人の経験に基づくものですが、個人の経験を超えた集団現象であるとされます。National School Climate Councilは、学校風土を次のように定義することを提案しています(National School Climate Council, 2007)。
「学校風土とは、学校生活の特性と質であり、それは児童生徒・保護者・教職員の学校生活における経験に基づいている。また、規範、目標、価値観、人間関係、教えと学びの実践、組織体制を反映するものである。」
学校風土が良いかどうか、学校風土が改善したかどうかを知るためには、まずは正しく測定されることが必要です。子どもみんなプロジェクトでは、諸外国で用いられている学校風土尺度や、我が国で用いられている質問項目から、日本の学校風土を測定するための項目を選び出しました。そして一つ一つの項目が、きちんと学校風土を測定しているか、小学生と中学生や男女で答え方に違いがあるか、といったことを検証しました。そして学校風土尺度を開発しました。

学校風土尺度は、学校風土を科学的に測定することができますが、いくつかの注意が必要です。

  • 無料での提供は、学校風土尺度の項目のみであり、利用するにあたり、それらを児童生徒に実施し、集計、分析する手間が発生する。
  • 対象の学校、学年、クラスのみでの測定の場合、基準がわからないので、学校風土の状態が良いのか、課題があるのか、よくわからず、その後、何をすれば学校風土が向上するのか考えることが難しい。
  • データを適切に保管、利用しないと、学校風土の変化、様々な取組の効果を明確にすることができない。

以上の注意点をご理解した上で、利用申請くださいますようお願いいたします。

学校風土尺度の利用申請

子どもの発達科学研究所は、同プロジェクトからの委託を受け、「学校風土尺度」の利用申請を受け付けています。
利用申請書をダウンロードし、正しい利用方法を理解した上で申請をお願いいたします。
ご利用の許可とともに「学校風土尺度」ダウンロード用URLとパスワードを、メールにてご案内いたします。

利用申請書のダウンロード

子どものための「学校風土調査」

子どもの発達科学研究所では、学校風土尺度をベースに新たに開発した「学校風土調査」というツールをご用意しています(有料)。
「学校風土調査」は、児童生徒の一人一台端末を利用した、①学校風土尺度による計測、②調査データの集計・保管、③報告書の提示と学校風土向上に関する情報の提供 の3つを行うことができるシステムです。

子どものための「学校風土調査」