不登校ソリューション
個人要因・環境要因の両面から捉えるアプローチ
文部科学省の調査では、不登校児童生徒数は9年連続で増加。2021年度は24万人を超え(うち55%が90日以上の欠席)*、過去最多となっています。不登校は、学校現場が抱える喫緊の課題です。
「不登校ソリューション」では、研究所オリジナルの調査ツールを用いて、学校側に対して子どもたちの支援ニーズを早期に把握していただくと同時に、学校という環境の強み・弱みを把握するためのアセスメントも行います。
これにより、児童生徒の「個人要因」と、教室環境・教師の行動など「学校環境要因」の両方から多角的に捉え、不登校について予防・早期発見・介入支援の3段階でアプローチします。
引用元:文部科学省 令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果
不登校ソリューションの3ステップ
不登校の要因は複雑であり、児童生徒一人一人の困難さの把握だけでなく、学校環境に対する視点が必要です。そのため、複数の調査を組み合わせ、多層的なアプローチを行うことを推奨しています。
-
評価・調査
『NiCoLi』及び『デイケン』で児童生徒の状況やリスクを把握し、『学校風土調査』により環境の強みと弱みのアセスメントを行い、多角的に状況を把握します。
-
分析
児童生徒のメンタルヘルス、家庭や地域の環境、学校環境などを分析し、リスクのある児童生徒を発見。同時に教師が何をすべきかを明らかにします。
-
実践介入
分析により明らかになったことを参考に、児童生徒を対象とした予防支援、介入支援、家庭支援、教師を対象としたトレーニングなどを実施していきます。
ステップごとの具体的なアプローチ
評価・調査
不登校の予防や早期支援、不登校児童生徒への個別介入には、正確なアセスメントが欠かせません。例えば問題行動を起こしたり、その結果不登校につながった児童生徒がいるクラスでは、『NiCoLi』及び『デイケン』を使って一人ひとりの状況を注視。併せて『学校風土調査』を実施して、児童生徒が教師や授業の進め方、クラス運営に対して感じている不満などをアセスメント。このようにして児童生徒の状況やリスクを把握すると同時に、学校環境の強みと弱みのアセスメントを行い、多角的に状況を把握します。
分析
『NiCoLi』及び『デイケン』によって得たデータをもとに、問題行動につながるリスクがある、家庭が経済的な困難を抱えている、発達障がいの疑いがあるなど、一人ひとりのリスクや支援ニーズを把握します。また、『学校風土調査』から、授業の適切なスピードについて教師と児童生徒の間にギャップがある、児童生徒が意見を言いにくい雰囲気がある、児童生徒は教師が感じている以上に信頼を寄せているなど、学校・クラスの強み・弱みを分析。今後、教師が行うべきことをはっきりさせます。
実践介入
分析結果を受けて、児童生徒一人ひとりへの支援方法、学校環境で改善すべきこと、教師が行うべきことなどを学校現場の課題に応じてパッケージ化し、支援プログラムを提供します。問題行動のリスクを抱える児童生徒への面談、児童生徒の情動が刺激されるような授業の進め方、児童生徒と教師が一体となって運営できる行事など、様々な実践介入を行います。一定期間が経過し、児童生徒も学校も落ち着きを取り戻した段階で、改めて『学校風土調査』を実施。支援プログラムの効果を見極め、提案をブラッシュアップします。