いじめソリューション
子どもの今、そして未来に関わる課題
文部科学省の調査によれば、2021年度のいじめ認知(発生)件数は、小中学校・高等学校・特別支援学校合わせて約61万5,000件、いじめに起因して被害者が自殺(未遂含む)や不登校に至った「重大事態」は705件*と急増中です。
いじめは被害者だけではなく、加害者、傍観者など、すべての子どもたちに将来にわたってネガティブな影響を与えます。
研究所では、いじめを子どもたちの未来に関わる課題と捉え、世界中ですでに科学的根拠があるとされているいじめ予防プログラムを参考に、日本の教育現場で取り組みが可能で、かつ効果が高い具体的方法を提案します。
引用元:文部科学省 令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果
いじめ予防支援包括的アプローチの3ステップ
いじめの要因を分析した研究に基づき、学校風土と子どものメンタルヘルスへのアセスメントを起点に、実際のいじめの状況を科学的に正しく把握。ターゲットを明確にし、具体的な成果を数値で確認できます。
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評価・調査
『学校風土調査』といじめ調査により学校環境を評価。『NiCoLi』及び『デイケン』により、いじめの早期発見・早期支援を行い、深刻化する事案を評価します。
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分析
『学校風土調査』により学校環境におけるいじめ発生リスクを分析し、『NiCoLi』及び『デイケン』により、子どもの状態及びいじめ被害リスクを解析します。
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実践介入
分析結果を受けて、『NiCoLi』と『デイケン』の結果の読み取りと活用、いじめ予防プログラム『TRIPLE-CHANGE』の授業や子どもへの対応方法についてのトレーニングを提供します。
ステップごとの具体的なアプローチ
評価・調査
いじめが起こるメカニズムは児童生徒の発達段階や環境によって異なるため、予防は非常に難しいとされています。低学年から高学年まで小さないじめが頻発している、いじめの発生で児童生徒が不安定になりいじめの訴えが急増し教師のメンタルヘルスも悪化している、深刻ないじめはなくても教師ごとに児童生徒への対応に差があるためリスクを感じる、このような課題に対して、『学校風土調査』、『NiCoLi』及び『デイケン』などによるアセスメントを行います。
分析
調査の結果から、様々なリスクを解析します。『学校風土調査』、いじめ調査、『NiCoLi』及び『デイケン』によって、「教師のいじめ対応に一貫性がない」「児童生徒の心理教育が十分ではない」「メンタルヘルスにリスクを抱える児童生徒が多数見受けられる」などの結果から、教師によっていじめの見逃しが発生する、保護者や教育委員会を巻き込んだトラブルに発展する、表面上は問題がなさそうなため、児童生徒のメンタルヘルスの悪化し不登校につながる、などのリスクを抽出し、学校に共有します。
実践介入
分析結果をもとに、『NiCoLi』と『デイケン』の結果の読み取りと活用方法についてレクチャー。学校現場の全職員に対していじめに関するトレーニングを提供し、いじめの定義、対応の原則や方法を確認する、いじめ予防プログラム『TRIPLE-CHANGE』の授業を行う、メンタルヘルスにリスクを抱える児童に対し、個別もしくはグループでの指導支援を行う、これらの取り組みを保護者に発信し、協力を得るなどの具体策を提案し、いじめの早期発見・早期支援、さらにはいじめそのものの予防につなげます。